山脇歯科

審美歯科1

歯科医師をしていると、とてもよく聞かれることがあります。
「どこの歯医者さんがいいの?」「どこの歯医者さんが上手なの?」

確かに歯医者さんの腕の良し悪しは、将来おいしくご飯が食べられるかどうか、美しいお顔になれるかどうか、に直接関係します。
それを知りたいからこそ、みなさまは周りの人の口コミやインターネットで検索して、自分の大切な体を任せることのできる人を探すのです。

では私達歯科医師が自分や自分の大切な人の歯を治療してもらうときに、誰に自分の体を任せるでしょうか?どうやってその歯科医師の能力を判断するのでしょうか?

歯科医師の目で見て、他の歯科医師の仕事内容・その能力を推し量るのは、「写真・症例発表」以外にはありません。それ以外のものでは、本当のところはよくわからないのです。

しかし一般の方から見て、「写真・症例発表」はわかりにくいものです。
そこでできるだけわかりやすく実例を解説してみました。

また、単純に美しいと感じられるものには、奥行きのある中身があるものです。
そして機能に優れたものには、自然と美しさが備わります。
ここにある美しい写真が撮影されるためには、そこに至るまでに膨大な努力が必要でした。

以下の症例写真はすべて当院で行われた治療によるものです。歯科雑誌・メーカーのパンフレット・他院のホームページからの転載ではありません。

簡単に白く美しく・ホワイトニング効果

この方は、年々黄ばんでくる歯の色が気になる、ということを訴えておられました。

簡単に白く美しく・ホワイトニング効果

確かに、写真で確認すると、平均的な色よりも若干黄色みをおびています。
過去には、こういった黄ばんだ歯を白くするには、歯を多少なりとも削って人工の物を貼り付けたり、かぶせたりするしかありませんでした。
人工の物はいかに良くできていても、長い年月とともに壊れることがあります。
そして一度削ってしまった歯は二度ともとには戻りません。
そのため、少しずつ歯がなくなっていくというつらいことになっていました。
現在では、ホワイトニングを用いることで、大切なご自身の歯を一切削ることなく、自然で透明感のある白さを実現することができます。

今回はホームホワイトニングを用いています。
この当時はホームホワイトニングの方が効果も高く、後戻りも少ないのに対し、まだオフィスホワイトニングは、効果も低く、色ムラや強い知覚過敏のために使用がためらわれる状況でした。
現在では最も現在進歩したホワイトニングシステム、といわれているビヨンドシステムを用いてオフィスホワイトニングを行っています。

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上顎ホワイトニング後、下顎元の色

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下顎ホワイトニング後

まずは当時のプロトコル通りに上下を分けて行いました。
上顎がホワイトニング後、下顎が元の色です。
こうしてみることで、ホワイトニングの効果が実感できます。
その後、下顎を同じようにホワイトニングしました。

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ホワイトニング前

ホワイトニング後

左がホワイトニング前の写真、右がホワイトニング後の写真です。
笑うとパッと明るい口元になり、大変喜ばれいました

白く美しく清潔な詰め物・オールセラミックインレー

そしてホワイトニングをはじめてから、5年が経過しました。

定期的なメインテナンスによって、5年経った現在でもとても美しいままです。
やはり天然の歯の美しさというものは、素晴らしいものです。

簡単に白く美しく・ホワイトニングの効果2

この方は、ホワイトニングを提案したところ、それはいい!ということで始められました。
ホワイトニング前は、特別暗いというほどでもなかったのですが、ホワイトニング後には、みずみずしい透明感のある、輝くような口元になりました。

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ホワイトニング前

お口の中に修復物のない方は、ホワイトニングするだけでこれほどに美しく変わることができます。

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ホワイトニング後

白く美しく清潔な詰め物・オールセラミックインレー

この方は、右下の詰め物がとれた、ということで来院されました。
まずは仮にふたをして、どのように治していくのかを打ち合わせしていきました。

白く美しく清潔な詰め物・オールセラミックインレー

咬み合わせには問題がなかったので、考えるポイントは素材にしぼられました。
素材によって異なる点は、美しさ、精密さ、強度、耐磨耗性、アレルギー、清潔さ、など多くあります。
オールセラミックスはとりわけ美しさ、アレルギー、清潔さという点で最も優れており、このような目に見えるところの小さな修復にはとても適しています。アレルギーの心配がないというのもこの方には大切な点だったようです。
今回は数々の点で優れているオールセラミックスを選びました。

白く美しく清潔な詰め物・オールセラミックインレー

仮のふたを外して、荒れている表面を滑らかにしたところです。
いかに優れた素材であっても、丁寧な処置がなされていないと、保険の金属にも劣る結果になります。適当につくられたオールセラミックスほど始末の悪いものはありません。
よい仕事をする人は、素材がよいものであってもそうでなくても、する仕事はベストを尽くします。われわれ歯科医師も他の職業の方から学ぶことが数多くあります。

上下のシリコン印象

上下のシリコン印象です。精密な印象採得を目指す場合は、型取りをする側の顎だけでなく、反対側の顎もシリコン印象を行います。
そうでないと、上下の模型が精密に咬み合わない状態で作業することになります。その結果咬み合わせの精度が下がってしまいます。

オールセラミック インレー

技工製作:山本桂輔氏 (Ceram-ex代表)

完成したオールセラミック インレーです。
このようにしてみると、透明感があることがよくわかります。

オールセラミック インレーを装着

オールセラミック インレーを装着したところです。
装着するときには、必ず接着性レジンセメントという高性能なセメントを使います。
このタイプのセメントは正しく使えば高性能が得られますが、少し間違えるとすべてが失敗に終わります。そのため、オールセラミックスの装着にはレジンセメントの十分な理解と慎重な操作が求められます。
オールセラミックスは乳白色で透明感があるため、天然の歯の部分に色調がとけこんでまるで一体のもののように見えます。

オールセラミック インレーを装着

オールセラミック インレーを装着

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ホワイトニング前

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ホワイトニング後

治療前と治療後の写真です。
天然歯と同じように修復され、区別できません。
清潔さにもアレルギーの点でも優れています。
まるで自分の歯がもとに戻ったようだと喜んでいただきました。

大きなむし歯をできるだけ歯を削らずに、白く美しく高機能なオールセラミックスで修復

この方は、左下の詰め物がとれたということで来院されました。
特に痛みや違和感を覚えることもなかったそうなのですが、詰め物の下は腐食が進んで真っ黒になっています。
前後の銀歯もよくみると歯質との境界がめくれあがり、診査用の針の先がそこかしこでひっかかりました。

大きなむし歯をできるだけ歯を削らずに、白く美しく高機能なオールセラミックスで修復

よくお話をきいて打ち合わせを行いました。
奥の銀歯が昔からとても嫌だったそうなのですが、どうしたらよいのかわからなかったそうです。
ここでも問題になるのは、素材と方法です。
現在の状況を説明しますと、これからも心配がないことと、清潔で美しく、アレルギーのないものを希望されまし た。 これらの条件を満たせる素材はオールセラミックスしかありません。

従来ですと、このような大きく歯が欠けてしまった場合は、歯の周囲をぐるりと削って全体をかぶせることがほとんどでした。
しかしそれでは歯質を大きく削ることで体には大きなダメージになります。長期的にみると歯の寿命は必ず短くなります。
そこで今回は、オールセラミックスを使用できるということから、積極的に接着修復を行い、できるだけ歯質を削らない修復を目指しました。
接着修復というのは「ボンディッド レストレーション」とも呼ばれ、従来の「コンベンショナル レストレーション」とは異なり、「接着」という技術を使って可能な限り歯質を保存しようという修復体系です。
しかし「接着」というのは実に難しいところの多い技術であり、使う場合は慎重に診査・診断を行って、確信が持てたときに限らなくては、手痛い失敗をすることになります。

大きなむし歯をできるだけ歯を削らずに、白く美しく高機能なオールセラミックスで修復

腐食した部分をすべてとりのぞき、清潔な面をだして、滑らかな形にしました。
治療前に比べても、ほとんど歯質を削っていないことがわかります。
この状態で、精密なシリコン印象を行います。

大きなむし歯をできるだけ歯を削らずに、白く美しく高機能なオールセラミックスで修復

完成したオールセラミック オンレーです。
このような形で修復できるのは、接着技術の進歩によるもので、従来であれば不可能でした。
接着性レジンセメントによって装着します。
オールセラミックスは半透明のため、セメントや残っている歯の色の影響を受けます。接着性レジンセメントは複数の色を選べるようになっているので、多少の色調の補正ができます。
私はほとんどのケースでクリアのセメントを選びます。最もセラミックスの色を活かすことができるからです。

大きなむし歯をできるだけ歯を削らずに、白く美しく高機能なオールセラミックスで修復

治療後の状態です。
透明感のあるオールセラミックスによる修復であるため、天然歯のように美しく回復することができました。
清潔さ、アレルギーに対しても優れています。
強度、耐磨耗性も高いため、割れることも磨り減って咬まなくなることもありません。
前後の銀歯はとても浅くて小さなものだったので、直接コンポジットレジン修復で治療しています。
もちろん重要な咬みあわせ・機能性についても十分な配慮がなされています。

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ホワイトニング前

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ホワイトニング後

治療前、治療後の写真です。
これほど美しく、機能的に回復されていながら、ほとんど歯質を削っていません。
大変自然で違和感もなく、安心できるようになったとおっしゃっていただきました。

欠けてしまった前歯をほとんど削らずにオールセラミックスで修復 ラミネートベニア

この方は昔に詰めたプラスティックの周りの歯が欠けた、ということで来院されました。
ちょうど真ん中の歯の先が欠けています。
それに右の歯の隣り合ったところの古いプラスティックが変色しています。

欠けてしまった前歯をほとんど削らずにオールセラミックスで修復 ラミネートベニア

最も歯を削らずにすむのは、欠けたところにだけプラスティックを詰める方法です。
しかし咬み合わせを診査したところ、ここにプラスティックを詰めても欠けてしまうことがわかりました。どうしても下の歯と干渉してしまうのです。干渉は調整して解消したのですが、プラスティックでは将来的には不安が残ります。また変色も気になります。
そこで素材については、美しさ、透明感、清潔さという点でオールセラミックスが適切な治療となります。
方法としては、クラウン(かぶせる)形態だと、歯を多く削ることになります。

もう一つの方法としてラミネートベニアというものがあります。
歯の表面を一層だけ薄く削り、それにあわせて薄いセラミックスを貼り付けるというものです。
イメージとしては付け爪のような感じです。
ここでは歯を削る量を最小限にしたラミネートベニアを行いました。

欠けてしまった前歯をほとんど削らずにオールセラミックスで修復 ラミネートベニア

欠けた歯の表面を一層0.5mm~0.7mmの厚みだけ薄く削り、右側の古いプラスティックもあわせて取り除きました。
後ほど提示するオールセラミッククラウンに比べると、はるかに歯を削る量が少ないことがわかります。
力のコントロールがなされて、構造力学に問題がなければ、歯を削る量を少なくすることで、歯の寿命を長くすることができます。

欠けてしまった前歯をほとんど削らずにオールセラミックスで修復 ラミネートベニア

歯を削って形を決めた後に、30分程度で仮の歯を作ります。

欠けてしまった前歯をほとんど削らずにオールセラミックスで修復 ラミネートベニア

プロビジョナルレストレーション(精密な仮歯)を装着したところです。
もうこれでよいのではないですか?とよく言われますが、素材に長期耐久性がないのでそういうわけにはいかないのです。
この写真から、たとえ歯を削ったとしても、その日に歯がないままお帰りしていただくことや、汚い仮歯で我慢していただくことはないことがわかると思います。

欠けてしまった前歯をほとんど削らずにオールセラミックスで修復 ラミネートベニア

技工製作:山本桂輔氏 (Ceram-ex代表)

完成したラミネートベニアです。素材はもちろんオールセラミックスです。

欠けてしまった前歯をほとんど削らずにオールセラミックスで修復 ラミネートベニア

ラミネートベニアを装着したところです。
そのみずみずしい美しさと周りの歯との調和が伝わってきます。
ラミネートベニアは削る量が大変少ないので、その透明感は大変高いものが得られます。
それは同じオールセラミックスを使用したクラウンよりも高くなります。
そしてオールセラミックスの特徴である、変色しない美しさ、清潔さも大切な点です。
この方にはその美しさに大変満足していただきました。

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欠けてしまった前歯をほとんど削らずにオールセラミックスで修復 ラミネートベニア

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欠けてしまった前歯をほとんど削らずにオールセラミックスで修復 ラミネートベニア

治療前、治療後の写真です。

完璧な美しさ オールセラミッククラウン

この方は、前歯の変色が気になって来院されました。昔、歯を折ってしまい、プラスティックを詰めていたそうです。

完璧な美しさ オールセラミッククラウン

写真から全体的に着色や変色がみられますし、何ヶ所かむし歯になっているところもあります。
何よりも、歯の方向や形がまったく調和していません。

完璧な美しさ オールセラミッククラウン

古いプラスティックやむし歯を取り除いたところです。
向かって右の前歯はほとんど歯質がなくなってしまいました。
隣り合った歯もかなりのむし歯になっていました。
このような場合は、ほとんどの場合歯の神経を取って、かぶせることになります。
しかし、この方の希望は出来る限り神経を取らないでほしい、ということでした。
確かに神経を取ると歯はもろくなり、歯の寿命は確実に短くなります。
そこで神経を取らないで治療することが可能かどうか、詳しく調べていきました。

こういったケースで一番確実な診断・検証方法は、学術的に信頼できる文献をあたることと、プロビジョナルレストレーション(精密な仮歯)による実際のシミュレーションです。
Ferrule design and fracture resistance of endodontically treated teeth
JA Sorensen, MJ Engelman - The Journal of prosthetic dentistry, 1990
から、この残された歯質の量からでも修復物(かぶせ)が生存(長持ち)する可能性が示されました。

完璧な美しさ オールセラミッククラウン

そのため、神経を取ることなく、プラスティックで補強しただけでプロビジョナルレストレーション(精密な仮歯)を装着しました。
ここから実際のシミュレーションです。
両隣のむし歯はすでにプラスティックで埋めています。
歯肉圧排し、精密な形成を行ったところです。

完璧な美しさ オールセラミッククラウン

プロビジョナルレストレーション(精密な仮歯)が入ったところです。
実際に使用してみて、壊れたり外れたりといったトラブルがみられなかったので、この形には機能的な問題は少ないのではないかと診断しました。
しかし、何かがおかしい感じがします。美しくありません。この仮歯は周りの歯と何かが調和していないのです。
歯の形や軸方向が微妙に間違っています。わかりやすいところでは長すぎます。これは歯の先端を合わせても、歯ぐきの境目のラインが不規則になっているためにこうなります。
ここからプロビジョナルレストレーションを修正して、最終の修復物を作製しました。

完璧な美しさ オールセラミッククラウン

完璧な美しさ オールセラミッククラウン

完璧な美しさ オールセラミッククラウン

完璧な美しさ オールセラミッククラウン

大変色調が難しいケースだったので、複数のオールセラミックスを作製して、それぞれを試着するように選んでいただきました。

完璧な美しさ オールセラミッククラウン

技工製作:山本桂輔氏 (Ceram-ex代表)

そして、最終的に、美しさ、透明感、強度、清潔さ、全ての要素を満たすオールセラミックスを1つ選びました。

完璧な美しさ オールセラミッククラウン

技工製作:山本桂輔氏 (Ceram-ex代表)

内面を見てみると金属を使用していないので、透明感のある乳白色であることがわかります。

完璧な美しさ オールセラミッククラウン

装着前の状態です。

完璧な美しさ オールセラミッククラウン

このように装着していき、

完璧な美しさ オールセラミッククラウン

オールセラミックスを装着したところです。
周囲の歯の方向や形、歯ぐきのラインを計算に入れて、左右非対称ですが、調和を得ることに成功しました。
大変に美しく自然な仕上がりになっています。

神経を取って補強していないため、構造的に不安定なところもある修復です。
もし将来、壊れることがあれば、そのときにはじめて神経を取ってもう一度かぶせ直す、ということで納得をいただいています。

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完璧な美しさ オールセラミッククラウン

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完璧な美しさ オールセラミッククラウン

治療前、治療後の写真です。

診断用ワックスアップを使用して、最終像を共有して治療を進めた、透明感のあるオールセラミックス修復

この方は、前歯が前に出て感じがするということを気にされて来院されました。
写真でも実際お会いしても、そこまで極端に出ているわけではないのですが、汚れがつきやすい、唇が閉じにくい、ということを気にされて、笑う時も控え目にしているとのことでした。

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診断用ワックスアップを使用して、最終像を共有して治療を進めた、透明感のあるオールセラミックス修復

口元の写真がわかりやすいのですが、ここでは出せません。 お口の中の写真からの分析を行います。確かに少し前歯が出ているようにみえます。

このようなケースではまず第一選択になるのは矯正治療です。
歯をまったく削る必要がないからです。
しかし、治療期間が長期間になることと、ブラケット&ワイヤーという器具を歯に貼り付ける必要があることが欠点です。

この方も、そういったことを考えて矯正治療は選ばれませんでした。

そこで何らかの修復治療が必要となります。

まずは素材と方法です。

素材については、美しさ、透明感、清潔さを考えてオールセラミックスに決まりました。
実際、若い女性の前歯、ということになるとこれ以外の選択肢は不十分な結果にしかなりません。

方法については、フルクラウンとラミネートベニアとがあります。
フルクラウンとは、文字通り歯のまわりを一層全周にわたって削る方法です。古典的で間違いのない方法ですが、 歯質の削除量が多くなることが欠点です。
ラミネートべニアとは、歯の表の面だけを一層薄く削って、セラミックスを貼り付ける方法です。比較的古くからある技法なのですが、「ボンディッド レストレーション(接着修復)」が近年急速に発展してから信頼性が非常に高くなりました。。

残っている歯質の量や力学的な条件、また神経が残っているのかどうか、などからどちらにするかを決めていきます。

今回は右側の前歯(向って左)は、神経がすでになく歯質がもろくなっていることがわかりました。そして神経のない歯は少しずつ変色してくるのでラミネートべニアで修復した場合、そのたいへん高い透明感のために、時間が経つと逆に変色を拾ってしまい暗くなってしまう可能性がありました。

そのため、色調の安定性と歯そのものの強度を考え、右側の前歯(向って左)はフルクラウンのオールセラミックスで修復することになりました。

そして診断用ワックスアップを行いました。
診断用ワックスアップは、模型上で行う予行演習です。
このように審美的に要求されるレベルが高い場合は必ず必要になります。

日本のほとんどの歯科医院では、診断用ワックスアップは行われません。
そのため、ほとんどの場合が「削ってから考える」という出たとこ勝負の治療になっています。プロビジョナルレストレーションを煮詰める、という工程が入っていればいいのですが、それさえもない場合は完全に運任せになります。

審美的、機能的に精度の高い、信頼性のある治療には診断用ワックスアップとプロビジョナルレストレーションとが欠かせません。

治療前

診断用ワックスアップ1

診断用ワックスアップ2

左が現在の状態(治療前)、真ん中が右側の前歯(向って左)だけを治療した場合(診断用ワックスアップ1)、右が左右両方の前歯を治療した場合の診断用ワックスアップ(診断用ワックスアップ2)です。

なぜ2種類の診断用ワックスアップをつくったかというと、まず真ん中のワックスアップをつくったときに一つ問題が持ち上がったからです。
模型上で診断用ワックスアップをしてみると、真ん中の診断用ワックスアップ1ように右側の前歯(向って左)の歯を修復するだけでは、前歯を十分に引っ込めることができないことがわかったのです。

気になっていたのは右側の前歯(向って左)なのですが、この歯を修復するときには、反対側の歯、左側の前歯(向って右)に形を合わせることになります。
左側の前歯(向って右)は、もともと歯のサイズも大きく、形も角ばっています。
そのため、右側の前歯(向って左)を修復するだけでは、希望されるラインまでは引っ込めることができません。そして形も男性的なものになってしまいます。

診断用ワックスアップ2

そのため、左右両方の前歯を治療した場合の診断用ワックスアップ2をつくり、打ち合わせを行いました。

診断用ワックスアップ

やはり、しっかりと引っ込めたいということと、女性らしいやわらかいイメージを希望されたこととで、左右両方の前歯を治療することになりました。

そして、左側の前歯(向って右)は右側の前歯(向って左)とは逆に、神経もあり、残っている歯質も十分であるので、ラミネートべニアで修復することになりました。

ここまでが診断、治療計画です。診断用ワックスアップなしでは、こういったことは漠然としかわかりませんし、患者サイドではまったくイメージすることができません。
次に実際の治療に入ります。
ここでも診断用ワックスアップが活躍します。

シリコンインデックス

これは「どれだけ歯を削ったらよいか?今どこまで削ったのか?」ということを実際のお口の中で確認するための ものです。シリコンインデックスと呼びます。

シリコンインデックス

ここから前歯の先端を1.2mm落とし、

シリコンインデックス

このように厚みが均一に0.7mmになるように確認します。

この診断用ワックスアップを基準にしたシリコンインデックスの凄いところは、最終の形がわかっているところを基準に歯の削除量を決めていくので、歯が少しねじれていたときなどは、多く削るところと少なく削るところを精密に確認しながら治療できる点にあります。

これなしでのラミネートべニアなどの審美領域の治療は、大ざっぱなものになりがちです。

ラミネートべニア

ラミネートべニア

プロビジョナルレストレーションを繰り返し調整し、煮詰めた後に完成したラミネートべニアです。素材はもちろんオールセラミックスです。

ラミネートべニア

左側の前歯(向って右)にラミネートベニアを装着したところです。
右側の前歯(向って左)はまだプロビジョナルレストレーションです。
なぜ一度に両方つくらないのかというと、ラミネートべニアは装着してからしばらくすると色調が変化する場合があるので、両方一度に装着していまうと最終的に色調が左右で違ってくることがあるからです。

ラミネートべニア

ラミネートべニア

そして左側の前歯(向って右)のラミネートべニアの色調が落ち着くのを待って、再度色調を撮影して、作り上げた右側の前歯(向って左)のオールセラミッククラウンです。

after

ラミネートべニア

治療後の写真です。
左右の前歯にオールセラミックスを使用したことによる輝きと透明感が口元をとても明るいものにしています。
希望通りに前歯は引っ込めることができました。

鏡をみていただいたときに、少しとびあがって喜んでいただいたことが忘れられません。私もこの方の笑顔が本当にうれしかったです。

以下の写真が治療の流れです。

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治療前

診断用ワックスアップ時

診断用ワックスアップ時

after

治療後

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after

左から、治療前、診断用ワックスアップ時、治療後

左から、治療前、診断用ワックスアップ時、治療後です。

これらの写真から、診断用ワックスアップの形態と治療後の形態が同じであることがわかります。
ゴールを歯科医師と患者が共有し、明確にできたことが何よりも安心できる治療経過につながります。
このように高精度な審美条件と確実な機能条件を達成し、お互いの信頼と安心感を確立するには、診断用ワックスアップを活用することがとても役立ちます。

個性的な前歯を、信頼性の高いメタルセラミックスで修復

この方は初診時の写真がなく、治療後の写真からです。
この状態で治療は終わっているのですが、どこを修復したのかわかるでしょうか?

個性的な前歯を、信頼性の高いメタルセラミックスで修復

実は右の前歯(向かって左)をかぶせています。
来られた理由は、古い冠がとれたからです。前回治してから30年もったそうで、今回も同じようにしてほしいとの希望でした。
全体に歯ぎしりや食いしばりのあとがあちこちに見られるお口の中で、強い力がかかることが予測されました。(ご本人には自覚はありません) これほどの力がかかる場合、オールセラミックスでは少し強度に不安があります。
オールセラミックスがメタルセラミックスに対して優れているのは、その透明感です。

今回のように、周囲の歯が不透明かつ濃い色調のケースでは、その利点を十分に活かすことができません。
このような色合いであれば、より強度と耐久性に優れたメタルセラミックスでも十分に美しく調和することができます。

審美性と構造力学を両立させるために、今回はメタルセラミックスを素材として選びました。

キャストダウエルゴールドコアと、それにあわせたプロビジョナルレストレーション

キャストダウエルゴールドコアと、それにあわせたプロビジョナルレストレーション

根元から歯が大きくなくなっているので、まず丁寧な根管治療を行います。
その後に強度と適合性に優れたキャストダウエルゴールドコア(金合金の土台)を装着します。

写真はキャストダウエルゴールドコアと、それにあわせたプロビジョナルレストレーション(精密な仮の歯)です。

メタルセラミックスである以上、土台となるコアに透明感は必要ありません。はやりの半透明のファイバーポストレジンコア(プラスチックとグラスファイバーのミックス製品)は必要がないのです。

このように強烈な力がかかることが予測されるところには、「ボンディッドレストレーション(接着修復)」に基づくファイバーポストレジンコアはたわみすぎて脱落することがあります。強烈な力への対応はやはり「コンベンショナルレストレーション(保守的修復)」に基づく伝統的なものが間違いありません。

お口の中に装着した状態

お口の中に装着した状態です。高純度金合金だけあって、最高の適合性を誇ります。

個性的な前歯を、信頼性の高いメタルセラミックスで修復

これは側面からみた状態です。歯と歯ぐきの境目に注目してください。
歯肉圧排とプロビジョナルレストレーションの調整とで歯肉の縁から0.7mm下のところに境目を調整しています。

一般的に行われる、歯肉圧排もプロビジョナルレストレーションの調整もなしでの境目の確定は大変不安定なものです。
そのため最終修復物を装着してからしばらく経つと歯肉が退縮して黒いラインが見えたり、それを防ぐために必要以上に深く削り込んだりします。その結果いつも歯ぐきが腫れぼったくなります。

キャストダウエルゴールドコアと、それにあわせたプロビジョナルレストレーション

キャストダウエルゴールドコアと、それにあわせたプロビジョナルレストレーション

今度は型取りのステップです。

まずは歯肉圧排です。歯と歯ぐきの境目の溝(サルカス)に絹糸を二重に巻いて、この溝(サルカス)を拡げています。
この歯肉圧排によって歯と歯ぐきの間に隙間をつくることによって、歯根の立ち上がりの角度と、歯を削ったところと削っていないところの境目(マージンライン)をくっきりと浮かび上がらせます。
その隙間に型取りの材料、高精度なシリコン印象材が流れ込み、正確な形を写し取ります。

ほとんどの日本の歯科医院ではこの正確な歯肉圧排は行われていません。
歯肉圧排なしでは、この歯肉縁下の立ち上がりの角度(サブジンジバルカントゥア)はまったくわかりません。歯を削ったところと削っていないところの境目(マージンライン)はなんとなくしかわかりません。すべては歯科技工士の想像力に任されています。
高価なシリコン印象材を使ってもまったく関係がありません。

精密なシリコン印象材を流し込んで型取り

正確な歯肉圧排が行われたところに、精密なシリコン印象材を流し込んで型取りをしたところです。
真ん中の少し形の違う丸い穴が、治療中の歯になります。
ちょうど丸の境目に糸と同じ太さのふちどりが見えます。これが歯肉圧排でつくった歯と歯ぐきの間の隙間です。そこの内側に歯を削ったところと削っていないところの境目(マージンライン)があります。
このような形の型取り・精密印象採得が行われてはじめて、精密な修復物をつくることが可能になります。

プロビジョナルレストレーションの調整、歯肉圧排、印象採得の手技は、オールセラミックスでも、メタルセラミックスでも、ハイブリッドセラミックスでも、ゴールドクラウンでも同じです。
基本的でありながら奥が深く、歯科治療の正確さ、確実性、信頼性に大きく関わってくる部分です。
残念ながら、これらの手技のすべてを保険治療で行うことは、コストの関係上不可能です。

自費治療の費用が高いのは、このような手技の習得に関わる時間と費用、実際に行う時間と材料費、そして一流の歯科技工士の技工料、そういったものがすべて含まれているからこそ非常に高額なものになるのです。

もし、こういった一連の手技なしで、保険治療と同じ手技で、ただセラミックスだから、という理由だけで自費治療をお勧めするのであれば、もう少し安くてもよいのではないかと個人的には思います。

キャストダウエルゴールドコアと、それにあわせたプロビジョナルレストレーション

キャストダウエルゴールドコアと、それにあわせたプロビジョナルレストレーション

数々の慎重で正確な工程を経て、完成したメタルセラミックスです。
内面に貴金属合金を使用して、高い強度と適合性を実現し、表面にセラミックスを焼き付け、変わらない美しさと微細な形態調整を可能にしています。

完成したメタルセラミックスをお口の中に試適しているところ

完成したメタルセラミックスをお口の中に試適しているところです。

完成したメタルセラミックスをお口の中に試適しているところ

治療後の状態です。 強烈な力に対する耐久性と、濃く不透明な色調への調和を、高精度なメタルセラミックスで実現しています。

あれ、自分の歯ができた!とびっくりされ、喜んでいただきました。

プラスチックの変色したブリッジを、メタルセラミックブリッジで美しく

メタルブリッジ

この方は右の前歯がぐらぐらするということでご相談にいらっしゃいました。
残念ながら来院されたときにはすでに右の前歯を1本抜かなくてはならない状態でした。

メタルブリッジ

拡大してみたところです。

変色したプラスティック、真ん中にある隙間、黒くなった歯ぐきとの境目、と審美的にも数多くの問題がありました。 ご本人も「きれいにしたい」ということを一番にあげておられました。

このような場合、インプラントによる修復がまず考えられます。
長期的にみると、インプラントは力のバランスをとることができるため、他の歯を長持ちさせることができます。そのため健康維持に役立ちます。

ところが、この方の場合は少し様子が違います。
インプラントが役に立つことは間違いないのですが、歯と歯の間の距離が標準よりも非常に大きいため、何も考えずにインプラントをすると隣の歯との間に「ブラックトライアングル」という大きな隙間ができてしまうことがあります。

これは美しくありません。

そこで「ブラックトライアングル」をつくらずに、確実に美しくするために今回はブリッジによる修復を選びました。

メタルブリッジ

まずぐらぐらしている歯を抜きます。

メタルブリッジ

そしてすぐに仮の歯を入れます。

メタルブリッジ

この状態でしばらく歯ぐきの治りを待つことになります。

メタルブリッジ

2か月して歯ぐきが治ってきました。

メタルブリッジ

ここでプロビジョナルレストレーション(精密な仮の歯)をつくります。

メタルブリッジ

メタルブリッジ

最終的な修復物をイメージして作られたプロビジョナルレストレーション(精密な仮の歯)です。

ここでは ”Fingertip Ovate” という特別な形をプロビジョナルレストレーション(精密な仮の歯)に与えています。
指先の形をイメージしたもので、これによって歯のないところの歯ぐきを、まるで歯があるかのような形にすることができます。

また、歯を抜いてそのままにしていると、そこは「廃用性委縮」を起こしてしぼみ、へこんでいきます。

ここではそういうことが起こらないように、「ソケットプリザーベーション」というテクニックを使って歯ぐきがへこむのを防いでいるのですが、それでも少し歯ぐきのボリュームが足りません。

そのため歯ぐきのボリュームを増やすために、CTG“Connective Tissue Graft”(結合組織移植)というテクニックを使いました。

メタルブリッジ

メタルブリッジ

メタルブリッジ

メタルブリッジ

メタルブリッジ

メタルブリッジ

メタルブリッジ

メタルブリッジ

メタルブリッジ

メタルブリッジ

メタルブリッジ

メタルブリッジ

メタルブリッジ

このCTG・(結合組織移植)によって、歯ぐきはより自然な形になります。

CTG・(結合組織移植)はとても応用範囲の広いテクニックで、審美・インプラント領域では非常によく使われます。
逆に言えば、これなしではそこそこの結果しか得られません。治療が終わったそのときにもそれほど美しくもならないでしょうし、将来的にも歯ぐきが下がってしまいます。

お手軽で早く、という方には向いていないかもしれませんが、末永く美しく、という方にはとても有効な技術です。

メタルブリッジ

”Fingertip Ovate”を与えたプロビジョナルレストレーション(精密な仮の歯)と、CTG(結合組織移植)とによって作り上げられた歯ぐきです。

メタルブリッジ

プロビジョナルレストレーション(精密な仮の歯)と歯ぐきとの調和した状態です。
歯ぐきの形がプロビジョナルレストレーション(精密な仮の歯)によって作りかえられていることがわかります。

メタルブリッジ

メタルブリッジ

歯を抜いて2カ月後の歯ぐきの写真と、プロビジョナルレストレーション(精密な仮の歯)による調整が終わった後の歯ぐきの写真の比較です。

まったく形が違うことがわかります。

通常の歯科治療では、左の写真の状態でブリッジを入れてしまいます。
これではセラミックスを使っても美しくはなりません。
きらきらと白い歯が入りますが、歯ぐきとは調和していないので隙間が残り、物はつまるし息はもれます。

本当の意味で身体を治癒させるのは、最後に入るセラミックスではなく、治療中ずっと使われるプロビジョナルレストレーション(精密な仮の歯)とその調整です。

メタルブリッジ

プロビジョナルレストレーション(精密な仮の歯)の調整が完了したところで、精密なシリコン印象を行います。

メタルブリッジ

セラミックスを焼きつける前に、メタルフレームが正確に作られているかどうかをお口の中で直接確認します。

メタルブリッジ

ドイツ・ケッテンバッハ社製の世界最高のシリコン印象材「パナジル」と貴金属フレームによる歯への適合は、天然の歯の根を触れているかのような、感動的なものでした。
どれだけ段差をさがしてもスムーズなところしかありません。
これだけスムーズであれば、将来の汚れや歯石に対してとても有利になります。

メタルブリッジ

技工製作:山本桂輔氏 (Ceram-ex代表)

完成したメタルセラミックブリッジです。

今回はブリッジの支台となる歯の変色が強く、金属の土台も大きく除去できなかったこともあり、メタルセラミックスを採用しました。

メタルブリッジ

内面の写真です。
メタルのフレームにセラミックスが焼きつけられているのがわかります。

メタルブリッジ

メタルセラミックブリッジを装着したところです。

とても美しく、歯ぐきとも調和していることがわかります。

メタルブリッジ

少しメタルセラミックブリッジを浮かせてみました。
歯がないところもしっかりとセラミックスが支えて調和しているのがわかります。

メタルブリッジ

同じく斜めからみたところです。

メタルブリッジ

メタルセラミックブリッジとお口のとの調和した状態です。
自然で美しい状態に導くことができました。

メタルブリッジ

メタルセラミックブリッジを装着してしばらく経過した写真です。

清潔でプラークのつきにくいセラミックスの表面のおかげで歯ぐきがさらに健康になり、ひきしまってさらにセラミックスに寄り添うようになってきました。

ただ美しい、というだけでなく、末永く美しく、ということを目指した治療を完成させることができました。

ご本人にとってはお手軽でもなく、つらいこともある長い治療になりましたが、これ以上ないくらいに美しくなっていただけました。

before

メタルブリッジ

before

メタルブリッジ

治療前、治療後の写真です。

美しい!ジルコニアオールセラミックブリッジ

この方は昔に治療したプラスティックの前歯の変色が気になる。ということで来院されました。

普通の人からみれば、それほどひどくはない状態なのでしょう。
しかしこの方にとっては、自分の顔の真ん中に美しくないものがあることがどうしても気になるのでしょう。確かに大変美しい方でした。

ジルコニアオールセラミックブリッジ

ジルコニアオールセラミックブリッジ

ジルコニアオールセラミックブリッジ

ジルコニアオールセラミックブリッジ

ジルコニアオールセラミックブリッジ

ジルコニアオールセラミックブリッジ

お口の中をよくみれば、変色したプラスティック、黒ずんだ歯ぐきとの境目、歯のないところとブリッジとの不自然な段差など、美しくない、不自然なところがあります。

この方の場合は、最初はインプラントをご希望でした。
確かにインプラントには周りの歯を守るというとても大きな利点があります。

しかしこの方のお口の中に限っていえば、全体的な歯並び・咬み合わせというものにかなりの不安がありました。
そのため矯正治療の提案をしたのですが、色々な事情もあり矯正治療を行うことができませんでした。

こういった場合に安易にインプラントを行いますと、将来どうしても歯並び・咬み合わせの関係から矯正治療が必要になったときに、そのインプラントは撤去しなくてはならないことがあります。

決してインプラントは全てにおいて万能ではないし、使い方を間違えると、長い目でみてその方のお口の中を破壊することもあります。

そのため、一生涯にわたるお口の中の健康を考えて、今回の治療はジルコニアオールセラミックブリッジで行うことになりました。

ジルコニアオールセラミックブリッジ

そこでまず1つ目のプロビジョナルレストレーション(精密な仮の歯)を作ります。

ジルコニアオールセラミックブリッジ

そして2つ目のプロビジョナルレストレーション(精密な仮の歯)を作って、CTG(結合組織移植)を行います。

歯を抜いてそのままにしていると、そこは「廃用性委縮」を起こしてしぼみ、へこんでいきます。

そのため歯ぐきのボリュームを増やすために、CTG“Connective Tissue Graft”(結合組織移植)というテクニックを使いました。

ジルコニアオールセラミックブリッジ

ジルコニアオールセラミックブリッジ

ジルコニアオールセラミックブリッジ

ジルコニアオールセラミックブリッジ

ジルコニアオールセラミックブリッジ

ジルコニアオールセラミックブリッジ

ジルコニアオールセラミックブリッジ

ジルコニアオールセラミックブリッジ

ジルコニアオールセラミックブリッジ

ジルコニアオールセラミックブリッジ

ジルコニアオールセラミックブリッジ

ジルコニアオールセラミックブリッジ

ジルコニアオールセラミックブリッジ

このCTG・(結合組織移植)によって、歯ぐきはより自然な形になります。

CTG・(結合組織移植)はとても応用範囲の広いテクニックで、審美・インプラント領域では非常によく使われます。
逆に言えば、これなしではそこそこの結果しか得られません。治療が終わったそのときにもそれほど美しくもならないでしょうし、将来的にも歯ぐきが下がってしまいます。

お手軽で早く、という方には向いていないかもしれませんが、末永く美しく、という方にはとても有効な技術です。

ジルコニアオールセラミックブリッジ

ジルコニアオールセラミックブリッジ

”Fingertip Ovate”を与えたプロビジョナルレストレーション(精密な仮の歯)と、CTGとによって作り上げられた歯ぐきです。

そして3つ目のプロビジョナルレストレーション(精密な仮の歯)を作ります。

ジルコニアオールセラミックブリッジ

ジルコニアオールセラミックブリッジ

ジルコニアオールセラミックブリッジ

ジルコニアオールセラミックブリッジ

3つ目のプロビジョナルレストレーション(精密な仮の歯)が装着されたところです。

歯ぐきのボリュームが増し、仮のブリッジと歯ぐきがしっかりと密着し、調和していることがわかります。

プロビジョナルレストレーション(精密な仮の歯)が調整され、歯ぐきと調和した最終的なセラミックスの形がはっきりとしてきました。

後は素材をプラスティックからセラミックスに置き換えて、色を表現するだけです。

ジルコニアオールセラミックブリッジ

ジルコニアオールセラミックブリッジ

ここで歯肉を圧排し、精密なシリコン印象を行います。

ジルコニアオールセラミックブリッジ

ジルコニアオールセラミックブリッジ

そして最後にシリコン印象から得られた精密な模型で作製した4つ目のプロビジョナルレストレーション(精密な仮の歯)を装着します。

ジルコニアオールセラミックブリッジ

ジルコニアオールセラミックブリッジ

ジルコニアオールセラミックブリッジ

ジルコニアオールセラミックブリッジ

最終的なプロビジョナルレストレーション(精密な仮の歯)を装着して、歯ぐきの状態をしばらく観察します。
このプロビジョナルレストレーション(精密な仮の歯)の形で歯ぐきの安定が得られていれば、最終的なセラミックスは確実に安定します。

そして、最終的なプロビジョナルレストレーション(精密な仮の歯)で、安定していることが確認されたので、先ほどのシリコン印象から得られた精密な模型を使ってジルコニアオールセラミックスブリッジを作製していきます。

ジルコニアオールセラミックブリッジ

セラミックスを焼きつける前に、ジルコニアフレームが正確に作られているかどうかをお口の中で直接確認します。

メタルセラミックスではメタルのフレームですが、ジルコニアオールセラミックスではジルコニアのフレームになるのです。

ジルコニアオールセラミックブリッジ

ジルコニアオールセラミックブリッジ

ジルコニアオールセラミックブリッジ

ジルコニアオールセラミックブリッジ

しっかりと作り上げた歯ぐきとセラミックスの密着を確実にするために、「ピックアップ」という技法を使います。
これを行わないと、ここまでプロビジョナルレストレーション(精密な仮の歯)と、CTGとによって作り上げられた歯ぐきとセラミックスの密着が甘くなってしまいます。

ジルコニアオールセラミックブリッジ

ジルコニアオールセラミックブリッジ

技工製作:山本桂輔氏 (Ceram-ex代表)

慎重に、丁寧に、精密な過程を経て、完成したジルコニアオールセラミックブリッジです。

美しさ、精密さ、強度、清潔さ、の全てを満たしています。

メタルを使用していないので、内面が美しい乳白色です。
そのため光を透過して、透明感のある美しさが現れます。

ジルコニアオールセラミックブリッジ

ジルコニアオールセラミックブリッジ

ジルコニアオールセラミックブリッジ

ジルコニアオールセラミックスを装着したところです。

ジルコニアオールセラミックブリッジ

ジルコニアオールセラミックブリッジ

ジルコニアオールセラミックブリッジ

そのクローズアップです。

この写真だけをみると、どれが天然の歯でどれがセラミックスか、がわかりません。

ジルコニアオールセラミックブリッジ

ジルコニアオールセラミックブリッジ

ジルコニアオールセラミックブリッジと口元との調和です。

美しい!の一言につきます。

after

治療前

after

治療後

治療前・治療後の比較です。

繰り返しのプロビジョナルレストレーション(精密な仮の歯)の調整とCTG(結合組織移植)とによる治療は、期間も長く、治療をする側もされる側もなかなか大変です。

しかし得られる結果はお手軽なものとは違い、美しく、そしてそれは永く続きます。

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